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  • 執筆者の写真日本口腔保健協会

日本歯科衛生学会で「職域口腔保健活動参加者における咀嚼状況と口腔保健状況に関する検討」について発表しました

2023年9月16日~18日「静岡県コンベンションアーツセンターグランシップ」にて、日本歯科衛生学会第18回学術大会が開催されました。今年は4年ぶりとなる会場開催と、オンデマンド配信のハイブリット開催となりました。メインテーマは「人生100年時代、求められる地域医療連携とは -歯科衛生士の専門性を探る-」



当協会では、「職域口腔保健活動参加者における咀嚼状況と口腔保健状況に関する検討」という演題で、ポスター発表をいたしました。発表内容をご紹介いたします。



目的

特定健診の質問票に咀嚼に関する項目が設定され、職域口腔保健活動においても口腔機能に着目した支援の重要性が高まっています。そこで、特定健診の質問項目における咀嚼状況と口腔保健状況を調べ、職域成人の咀嚼状況に影響する要因を検討しました。



対象および方法

◆調査対象者

2022年度の某事業所における職域口腔保健活動の参加者1,266名(男性649名、女性617名、平均年齢45.8±10.8歳)としました。

調査対象者の性別・年齢階級別内訳

倫理的配慮として、対象者には調査報告にあたり同意を得て実施し、データの取り扱いは個人が特定されないよう匿名化しました。


◆調査項目・方法

1.咀嚼状態(特定健診質問票の質問項目)

問診による本人への聞き取り調査

「食事を噛んで食べるときの状態はどれにあてはまりますか」

①何でも噛んで食べることができる

②噛みにくいことがある    

③ほとんど噛めない


①と回答した者:咀嚼良好者

②③と回答した者:咀嚼不良者

と分類しました。


2.歯および歯肉の状態

①歯の状態

全歯を視診により診査し、「未処置歯」「喪失歯」

喪失歯はさらに「補綴済み」「未補綴」に分類しました。

  

②歯肉の状態

CPI代表歯法で診査し、診査基準に則り

「健康」「歯肉出血:歯肉炎」「歯周ポケット4mm~5mm:歯周炎」「歯周ポケット6mm以上:進行した歯周炎」

の4つに分類しました。


3.歯口清掃習慣 

問診による本人への聞き取り調査

1日の歯みがき回数:「1回以下」「2回」「3回」「4回以上」


4.定期的歯科健診受診の有無 

問診による本人への聞き取り調査

定期的歯科健診:「受診なし」「1年に1回受診」「1年に2回以上受診」



結果および考察

参加者全体の咀嚼状態は、男女あわせて咀嚼良好者が1,116名(88.2%)、咀嚼不良者が150名(11.8%)でしたが、60歳代では咀嚼不良者が23.6%となり(図1)、年齢が高くなるに伴い咀嚼不良者が増加する傾向がみられました。


咀嚼良好者に比べ、咀嚼不良者は、現在歯数が少なく、歯の状態において「未処置歯あり」、「喪失歯あり」、「喪失歯の未補綴歯あり」の者の割合が高い傾向にあり(図2-1・2-2・2-3)、歯肉の状態においては「進行した歯周炎」の者の割合が高いことが認められました(図2-4)。これらの結果から、歯や歯肉の健康状態が咀嚼状態に影響することが推測されました。


また、咀嚼不良者は「歯みがき回数1日1回以下」、「定期的歯科健診受診なし」と回答した者の割合が高く(図3-1・3-2)、咀嚼不良者には歯科受診勧奨とともに歯口清掃習慣、セルフケアの支援が必要であることが認められました。


結論

今回の調査結果から、職域口腔保健活動参加者の咀嚼不良者には歯科受診勧奨とオーラルセルフケア等の支援の必要性が認められ、特定健診質問票における咀嚼不良者においても同様のフォローアップ指導が必要であることが示唆されました。


 

最後まで読んでいただきありがとうございました。



日本口腔保健協会では、全国どこでも歯科健診を実施しております。

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